彫刻のある庭

北海道では庭と芸術三昧の日々
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それというのも六花亭の芸術ディレクターであり
建築家でもある飯田郷介氏が
手配しご案内下さったという縁あってのことであった。
アルテピアッツェ美唄もそうしたご縁で訪問した。
安田侃氏の作品を中心につくられたこの庭園であるが
御子息の琢氏が私たちを待ちもうけてご案内くださった。
炭鉱の町のおもかげがわずかに庭園の一角の校舎跡にみられ
復元された建物は作品展示および幼稚園舎として生かされていた。
なんとも贅沢な環境で日々を過ごす子どもたち!!
安田侃氏の作品はみごとに庭園の環境のなかでおおらかに堂々と
息づきかがやいていた。アーティストとしてこれ以上なにをー?
という素晴らしい環境。作品に誘われるように丘にのぼれば
はるかに隣の街が見え、散策につかれた身にはやさしくカフェが
迎えてくれる。その窓辺の席からは遠く近く侃氏の作品がのぞめるのである。
東京の街中でも人気作家の侃氏の作品はよく目にするけれども
この故郷、北海道美唄にあって本当にやすらいでいるかの感がある。

庭園の総合デザインも侃氏が手掛けたという。
広場の中央のみかげゴロタ石で円形につくられた池に向かって
せせらぎが丘のふもとからながれこんでいる造形は
庭園の核となってあたり一帯の自然をとりこんだ庭の情景を
みごとにまとめている。また訪れたい彫刻の庭である。
ちなみに皇后美智子様も侃氏の作品を愛され
訪れた記憶もここではまだ新鮮なもののようである。

そして上述の上野早由紀さんの庭(カフェ)にも
愛らしい小さな侃氏の作品がさりげなくおかれていた。[