朝いちの訪問  桂離宮

桂離宮はとても好きな庭、
京都訪問のおりにはいつも訪ねます。
雄大な構想が全体をめぐり
手入れもゆきとどき
そして、ひのうちどころのない作庭に
安心してこころをあずけることができ、
安らぎをおぼえます。
完璧ーのすばらしさ。

この日、案内の方の粋なはからいで
御幸門(横の潜り戸)をくぐって参観。
あられこぼしの御幸道を表門からたどりました。
後水尾上皇のたった一回の行幸のために造営されたという。
御幸門ー。感慨ひとしおです。

上皇はさぞかし感動をおぼえられたことかとー
池を渡り、島を巡りの庭園周遊は私たちの池辺めぐりとは
また違った優雅でこころ安らぐひとときであったことでしょう。
月波楼からみた松琴亭。水面に月を映し空にもまたすんだ月を仰ぎー
ゆうがにして贅沢な時がすぎたのですね。
ここでのお月見の一献ーたまりませんネ。勿論和歌もよみ・・・
庭をめぐる文化のすばらしさ。
庭は人生とともにあります。
この完璧な庭をつくり、叔父後水尾上皇を慰め奮起させ
そして後世の私たちにもなお深い感動をー
造営なされた八条の宮智仁親王、智忠親王にこころから敬意を表します。

昔の日本人はいいおかねの使い方をしました。
  (ちなみに造営の資金は加賀百万ごくの前田家より嫁いだ
   富姫の実家からの援助もあったといわれます。)
それがただしい文化というものですね。